久しぶりの更新です。まだまだ「モーターショーネタ」が続きます。
今回はNTN出展の「MLA(Mechanical Lash Adjuster)」です。
これは、エンジン内部の「ロッカーアーム」と「バルブステム」のクリアランスを自動的に一定に保つという機構です。温度変化や磨耗等でどうしてもこのクリアランスは変化してしまい、クリアランス変動の悪影響として「最大バルブリフト量の変化 = 吸気量の変化」「バルブ閉じ不良 = 圧縮漏れ」等が考えられます。
動作原理を超簡単に説明すると以下のようになりますが、NTNのHPで「MLA」で検索すると詳しい論文がPDF形式で見られますので、詳しくはそちらを参照してください。
・ MLA内部にスプリングが入っており、①方向に荷重を掛けています。
また、最適設計された「鋸歯ネジ」が閉弁時、スプリング荷重によって滑り回転を生じ①方向に進行します。
・ 上記とは逆に、カム荷重によって②方向の荷重が掛かりますが、
「鋸歯ネジ」の特性によって②方向には微小量しか進行しません。
・ バルブクリアランスが広がった場合、スプリング荷重によってMLA本体が①方向に進行しクリアランスを狭めます。
・ バルブクリアランスが狭まった場合、閉弁時に①方向に進行しようとしますが、
クリアランスが「鋸歯ネジ」のバックラッシュよりも狭いゆえにネジが滑り回転せず
①方向には進行せず、②方向の微小変位が繰り返されることにより
自動的に最適クリアランスまで拡がります。
・ この動作を繰り返すことによってバルブクリアランスを自動で最適値に保てます。
従来は「手動調整式(固定式)」「油圧式自動調整機構(HLA)」がありましたが、「手動調整式」は当然のことながら適時ヘッドカバーを空けて手動で調整しなければなりませんし、「油圧式自動調整」は以下の写真に掲載されているようなネガがあります。
PDFの資料によれば、MLAネジ部に掛かる面圧が割り出せれば、耐久性まで含めた設計が可能らしい(実験に使った1500ccエンジン限定)ので、これは実用化も近いのではないでしょうか。
皆さん、色々と面白い事を考えますね~
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